目と口のモデリングを基本的な方法で作ってみる
今回は目 口、そしてまつ毛を作っていきます。
正直まともなものができるのか不安でした。
これまで作ったことがなかったので・・・果たしてうまくきれいにできるだろうかと構えていました。
ただ情報によるとそれぞれ別パーツで構成していくのが基本らしい。
というわけでいつものように気軽に作っていきます。
完成イメージ
モデリングの前に簡単に完成イメージを描き起こしました。(ちょっとした設計図みたいなもの)
あんまり複雑なものは無理なんで、こんな感じで簡単なものにしました。
今は自分の能力・技量に合わせます。
作成が必要な部位は以下の通りになるはず。
部位 | 口 | 目 |
1 | 歯 | 瞳 |
2 | 口の中 | 二重 |
3 | 歯茎(必要な場合) | まゆげ |
4 | 上まつ毛 | |
5 | ハイライト | |
6 | 下まつ毛(必要な場合) |
もしかしたら歯茎とか下まつ毛とか作りたいキャラクターによっては必要かもしれません。
ただ今回は初めて細かいパーツを作るので最低限必要な部位だけ作っていくことにします。
モデリング開始
プリミティブを用意
目の周りは時間がかかりそうなので先に口周りから作っていきます。
- 円柱:歯用のオブジェクト
- ボックス:舌用のオブジェクト
円柱のサイド数は20に設定し、これらを原点に一旦配置。
歯を作成する
まず円柱上下の面を選択&拡張して内側に押し出し。
その後ブリッジを実行すると中がくりぬかれた状態ができるのでこれを利用します。
半分にカットした後、上下方向に対称コピーします。
この時にポイントが結合しないようにちょっとずらしておきます。
上下の面は要らないので削除しました。
リストにまとめるとこんな感じ。
- 円柱の上下面を拡張&内側押し出す
- ブリッジ機能で貫通させる
- 歯の形状に半分カット
- 上下対称コピーして少しずらす
- 不要な上下面を削除
犬歯も作ろうと思いましたが、今回は基本型でいきます。(必要になったら作ろう)
これで歯は完成。
舌を作成する
舌も簡単に作成。
- ボックスを2回くらい細分化
- 舌の形状に整える
- 背面側は要らないので削除
舌は中央部分をへこませればだいたいそれっぽく見えます。
これでOK。
歯と舌を配置する
出来上がった歯と舌を配置しますが、サイズが合っていません。(デカすぎたようだ)
感覚的ですが歯の幅が両目の間くらいのサイズになるようにスケールを調整すればよさそう。
横からも確認します。
曲げるツールを使って舌を少しだけ曲げておく。
歯は水平にしましたが、唇の角度に合わせて少し傾かせるのもアリかも。
ひとまずこれで歯と舌の配置完了。
目の周りの作成準備をする
次に目の周りのパーツを作っていくわけですが、ここで顔だけを細分化します。
何とか顔をローポリにしたまま眉毛とか作れないかな~と思って試してみたんですけど無理でした。
カクカク過ぎて無理ですね。
ポリゴンが増えるので調整が少し難しくなりますが、体も細分化を想定してる作りなのでこのタイミングで実行しちゃいます。
細分化したことでより細かく欲しい部位が取れるようになったのでレイヤーごとにコピペして分けていきます。
- 眉毛
- 二重
- 上まつ毛
この3つですね。
3種ともほぼ同じ作り方ですが、まずは上まつ毛から。
コピペした後ですが完全にぴったりではなく、ほんのちょっとだけ位置をずらしておきます。
この眉毛を浮かせる手法は比較的よくある方法のようです。
少し気になりましたがよく考えると空間空いているなんて相当モデルに近づかないと見えないので問題ないですね。
上まつ毛を作成する
もう少しだけ目にまつ毛を被せたいので、まつげの内ポイントを内側に縮小。
縮小時に貫通箇所ができてしてしまったらまつ毛の位置を調節して貫通回避。
まつ毛の形状調整後、中心をカットして先端は少しだけすぼませます。
そして立体的なるようにポイントをZ軸方向に移動するのですが、上から見た時ポイントがアーチ状になるように調整します。
そして先端をさらにすぼませていきますが先端は結合しません。
結合してしまうと
- 三角ポリゴンができてしまう
- 再細分化した時、先端が丸くなってしまう
このような問題が出ることが分かりました。
先端とがらせたい場合は結合せずポイント同士を近づけるだけでOK。
まつ毛の位置ですが、なるべく顔の分割線の位置に合わせておきます。
これは予めエッジを顔側に合わせておくことで表情を作るときの調整をやりやすくするためです。
本当はもっとバッサバサのまつ毛にしてみたかったのですが、シンプルに3か所ディテールを追加。
これを画像の緑線のように押し出していきました。
別の方法ではハネ部分を別パーツにしてぶっさす方法もあるようです。
これも先端を結合せずにギュッと穴をすぼめてしまえばこれで上まつ毛は完成となります。
やり方は以下。
- 押し出したい面を選択
- 拡張ツール実行後スケール縮小
- 移動ツールで長さや位置調整
- 先端を結合しないようにすぼめる
こんな感じですね。
眉毛と二重を作成する
眉毛と二重も作りますが、まつ毛と一緒です。
- 形を整える
- 中心をカットする
- 先端を結合しないようにすぼませる
- アーチ状にポイントを移動させる
これでOK。
口の中を作成する
口の中を作っていきますが、そのままだと作りづらいので必要なポリゴンを選んで一時的に別レイヤーへ分離します。
もしくは口以外を非表示にして調整。
まずはエッジ選択して奥側に押し出し。
口の中はそんなに見えないはずなので、ポリゴン数は控えめにしました。(モーフ作成も大変になりそうだったので)
歯と舌が収まる長さまで伸ばして、最後に背面の壁を塞いでおきます。
口と口の中を分離して、口だけを元の場所にもどします。
ポイントの再結合は忘れずに実行。
これで口の中は完成です。
目の構造について調査
ここから目を作り始めますが、その前に種類について少し調べました。
今回作りたいのはアニメ系の目。
その中でも手法が3種類に分けれらるようです。
No | 瞳 | 白目 |
1 | 凹型 | 凹型 |
2 | 凸型 | 凸型 |
3 | 凹型 | 凸型 |
ただそれぞれのメリット・デメリットはまだよく分かっていません。
特にNo.3の方法は普通なら瞳が白目にめり込んじゃう構造です。
ただこのめり込みを防ぐ方法があるようですが自分にはやり方がよく分かりませんでした。
なので今回は比較的簡単そうなNo.1の方法で進めていきます。
No.3がどんなものかは “目 凸 白目 モデリング" とググると出てきますので、気になる方は見てみると良いでしょう。
白目を作成する
白目から作っていきますが、ほぼ口の中のやり方と同じ方法で行けます。
押し出したいポイント、もしくはエッジを選択して奥へ押し出し。
そして広げておきます。
これは上から見た図。
押し出したポリゴンの角が鋭くなるレベルまで調整しておきます。
形状としてはさらに押し出し&調整を行って画像のように袋状のものにしていきます。
そして別レイヤーに分離。
これで白目も完了です。
瞳の作成
難しいことは考えず、球を押しつぶして瞳の形を作っていきます。
三角ポリゴンが中心にできていますね。
本来なら問題ないですが四角ポリゴンで構成してみたいので後で削除しちゃいます。
四角ポリゴンにすることでテクスチャが歪むのかどうか気になる・・・
もし問題があったら三角に戻そう。
瞳を画像のように加工していきます。
- 瞳の背面を削除
- 回転させたい前面のポリゴンを選択&切り離し
- 選択した面を分離&180°回転
- ポリゴンの裏表を反転
- ポイントを結合
- 中心の三角ポリゴンを削除(やらなくてもいい)
これで瞳自体は完成です。
目を左右対称、ハイライトを左右非対称で作成
ハイライトが無いと目が死んでいるように見えるので作っていきます。
ボックスを細分化して潰してホイホイと簡単に配置。
後は瞳の角度に合わせて調節し、目を鏡面コピーすれば終わりですが・・・ハイライトは左右非対称でないとおかしいので少しコピー方法を工夫する必要があります。
瞳とハイライトを原点に作成して複製していく方法だと割と狙った通りの結果になることが分かりました。
初めに原点に目とハイライトを作成しますが、この時ハイライトは左右対称状態にしておきます。
これを・・・
複製して左目に配置。
目の角度を調整&鏡面コピーをして右目も作成。
後は要らないハイライトを消してしまえば、瞳は左右対称だけどハイライトは左右非対称になります。
これが個人的に一番簡単。
完成
作ったパーツを全表示して状態を確認。
うん 思ったより良いと思う。
ポリゴン数は1894ポリゴンでした。
まあ しかしまともな下絵も無しによくここまでできたもんだ。
体もそうだけど、まともな設計図無しでやっちゃっているんで。
ひとまず完成とします。
お疲れさまでした。
おまけ
おまけ_その1
せっかくだから簡単に色を付けたり、少しだけ表情を変えてみたりしました。
わぁ~ぉっ! なんか良い感じ!
バケモンからよくここまでできるようになったなぁ。(2回目)
ただ今更ながら体よりも先に顔作っておいた方が良かったかもしれません(モチベーションの関係で)
なのでモチベーションの維持のために初めてキャラを作る際は顔から作ることをおすすめしておきます。
以上おまけでした。
おまけ_その2
パソコン内を漁っていたらバケモン発見した。
もういつ作ったんか分からん!なんじゃこりゃ!
千と千尋に出てくるカシラもどきか!?
改めてみるといろいろおかしい・・・ww
額から頬にかけての印象もおかしいし、なんか蜂に刺されたんじゃないかというような口回り。
ん~鼻筋とか頭もなんか変だぞ。
トポロジーは頑張ってる感はある。(今とそれほど大きく変わらない)
確か頬の調節をしていたがうまくいかなくて投げたような・・・ないような・・・あまり覚えていない。
ただ思ったのは過去の遺産だとしてもこうゆうのは恥ずかしがらずに残しておいた方が良いかも。
改めて見返した時に自分の成長が感じられるんでね はい。
以上おまけpart2でした。
使用したツール
- モデリングツール:LightWave 2020.0.3
- ペイントツール:ClipStudio Paint Pro